@article{oai:jaxa.repo.nii.ac.jp:00035234, author = {栖原, 豊太郎 and 佐藤, 直藏 and SUHARA, Toyotaro and SATO, Naozo}, issue = {5}, journal = {東京帝國大學航空研究所報告, Report of Aeronautical Research Institute, Tokyo Imperial University}, month = {Dec}, note = {航空發動機に於ては極めて輕く且つ小さい氣筒から比較的甚だ大なる動力を發生せしめるので,氣筒や「ピストン」は強く熱せられる傾向を有して居り,且つ温度の不同のために大なる内力を受ける場合が多い.從て氣筒や「ピストン」を設計するに當り先づ温度の分布を基として内力の状況を研究し,又各種の遊隙を算定することが最も必要なる事項である.即ち發動機設計の基礎として上記温度の分布及其變化を實驗的に見出すことが本研究の目的である.氣筒及び「ピストン」に於ける温度の分布は發動機の種類構造等の如何により異なるのであらう.又同一發動機に於ては其運轉状況の如何によりて異なるのであらう.是等種々の場合を一々研究することは到底不可能であるが,本研究はLiberty型Hall-Scott 200馬力の水冷却式發動機に就き其鋼製氣筒と「アルミニウム」製「ピストン」に關する實驗であつて,且つ其發動機の通常運轉状態の場合に限りたるものである.發動機の過熱されたる場合とか或は廻轉速度の過大なる場合とかの如きは本研究の範圍外である.第一圖は此の氣筒及「ピストン」の寫眞であつて其寸法及び斷面は第五圖に示した.動力測定には係數既知の「ファンブレーキダイナモメーター」を使用し,發動機の廻轉速度と大氣の温度及壓力とで馬力を決定した.本實驗に於て氣筒及「ピストン」等比較的低温度の部分の測定には何れも銅線と「コンスタンタン」線の「カツプル」を使用し,又氣筒内の瓦斯の温度を測定するには白金及白金「ロヂウム」線の「カツプル」を使用した.冷却水の温度の測定には鋭敏なる水銀温度計を使用した.本實驗は發動機の始動する場合,廻轉速度及馬力の増減する場合,氣筒内爆發中絶の場合,冷却水の温度が變る場合等に就て氣筒及「ピストン」に於ける温度の分布と其變化を研究し同時に全力運轉の際の温度分布を決定したものである.其の温度分布の實況は多様であつて本文中の表或は曲線により之を知るの外はないが結果の概略を記すと次の通りである.1.發動機の運轉状況が良好である場合各部分の温度は一定の速度及荷重に對し略々一定の定常値を有して居り發動機始動後約三分間でこの状態に達する.2.運轉中馬力及速度を變化した場合にも同様に約三分間で各部の温度は定常状態に落付く.3.氣筒壁の温度は冷却水の温度に平行する.氣筒下部の温度は主として冷却水の温度に影響され瓦斯の温度に殆んど無關係である.全力運轉に於て氣筒頭部の温度は冷却水の出口より高きこと約50度以内である.4.「ピストン」の温度は瓦斯の温度の影響を蒙ること勿論であるが冷却水の影響もかなり受ける.其頭部中央に於ける温度の變化は瓦斯温度の變化の約1/5乃至1/7であり同時に冷却水温度の變化の約1/2である.5.「ピストン」最高温度は冷却水の出口より高きこと約200度で頭部周圍では同じく約130度,又裾では約30度である.此等の温度は氣筒壁の摩擦の影響によりて大に變ずる様である.6.「ピストンリング」の温度は其の接せる「ピストン」體の部分の温度より數十度低い.7.爆發中絶の場合の各部の温度は一齊に降下し互に接近して約三分間で平衡する.發動機止轉の場合には約五分間で冷却される.8.「ピストン」頭の周圍に近き部分及側壁には大なる温度の傾度が生ずる., 資料番号: SA4146378000}, pages = {137--170}, title = {On the Distribution and Variation of Temperature in the Cylinder and Piston of an Aircraft Engine.}, volume = {1}, year = {1922} }