@techreport{oai:jaxa.repo.nii.ac.jp:00039633, author = {元田, 敏和 and 佐々, 修一 and 柳原, 正明 and 塚本, 太郎 and Motoda, Toshikazu and Sasa, Shuichi and Yanagihara, Masaaki and Tsukamoto, Taro}, month = {Apr}, note = {1992年の6月〜7月にかけて、空力動微係数の同定のための時歴データ取得を主目的としたHOPE第1次動的風洞試験が行われた。この試験において、安定微係数の静的項を求めるためのαスイープ試験、制御系評価試験も同時に行われた。この動的風洞試験において行われた新たな制御系の評価試験の際に、機体の高度の変化に伴ってあらかじめプログラムされていたように制御系が高度制御系から姿勢制御系に自動的に切り替わった。この際にエレボン蛇角が急激に変化し、姿勢制御系は動作していたが縦の運動は発散して模型は不安定となった。ここで問題となったのは、本来理論的に安定であるはずの姿勢制御系が動作していたにもかかわらず機体の運動が不安定となったことである。この原因として、運動の非線形性、蛇面の慣性特性によるアクチュエータの動作角速度の低下、蛇角リミッタの影響、制御系のむだ時間などが考えられた。そこで、非線形シミュレーションによりこの現象を再現することを試みたが、シミュレーションでは機体の運動は姿勢制御系によって安定化された。また蛇面の慣性特性を概算したが、これはアクチュエータの動作角速度に大きな影響を与えるほどのものではなかった。さらに蛇角リミッタについても非線形シミュレーションを用いて検討したが、この場合も運動は制御系により安定化された。以上のことより実験とシミュレーションとの相違の主たる原因として、制御系に存在するむだ時間の影響が考えられた。そこで本研究では制御系のむだ時間がシステム安定性に与える影響について検討を行い、その影響を明らかにした。まず静的風洞試験による空力データに基づく機体運動モデルを用いて、実験時の状態に最も近いと考えられる状態で機体の釣合状態を求め、線形モデルを求めた。そしてナイキスト線図を用いてシステムを不安定にするために必要なむだ時間を導出した。その結果を機体の線形モデルを用いたシミュレーションにより検証し、線形システムの安定限界を確認した。次に、運動の非線形性、蛇角リミッタ、アクチュエータのレートリミッタ、などの制御系むだ時間以外の非線形性を考慮したシミュレーションを行った。そして結果と線形モデルに基づくシミュレーション結果との比較・検討を行って、これらの非線形が先に導出したむだ時間の値に与える影響を明らかにした。最後に実験データと非線形シミュレーション結果との比較を行い、実際に発生した不安定現象はある程度制御系むだ時間の影響を受けているが、この不安定現象発生の原因として、制御系むだ時間だけではなく他の要因も考える必要があることが明らかになった。, The first dynamic wind tunnel experiment of the HOPE (H-2 Orbiting Plane) 16 percent scale model was conducted in 1992. In one experiment, the motion of the model plane became unstable when the elevon deflected suddenly and enormously. The mode change from altitude control to attitude control caused serious elevon deflection, but the attitude control system was theoretically stable and still worked at that time. The problem is that the unstable motion happened in spite of the theoretical expectation of stable model motion. The effect of time lag of the control system on the stability of the HOPE model was investigated using a Nyquist diagram and computer simulation. The aerodynamic data of the static wind tunnel test was used for these analyses. The time lag required to make the motion unstable was derived from the Nyquist diagram, and the results were confirmed by numerical simulation based on a linear motion equation. Also, non-linear simulation showed that the stability of the system is affected by non-linear characteristics of the model plane., 資料番号: AA0000004000, レポート番号: NAL TR-1265}, title = {HOPE動的風洞試験における制御系むだ時間に着目した安定解析}, year = {1995} }